hk miscellaneous notes

登山と旅行と日本酒と、あと色々雑記帳

2017/1/22 厳冬期赤岳(単独)(2日目)

5時過ぎに起床。朝食後すぐに出られるよう身仕度を整える。10分前に食堂に行ったら50人以上の行列が出来てました。皆さん早いのね。


外は昨日の星空が嘘のような曇り空。山小屋の方曰く「低気圧が張り出していて今日はこれ以上は良くならないだろう」との事。うーん、行けるとこまで行ってみるか。


7時過ぎに出発。何事もなく行者小屋まで到着。
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そのまま文三郎尾根へ。ルートは夏道で階段がある所をそのまま登る感じ。階段は雪で埋もれています。雪質は締まっており歩きやすい。


樹林帯を抜けると一気に風が強くなる。風速はざっと15m程度。視界はやや不良。気にせず登るがどんどん風は強くなる。引き返すパーティーも出始めている。どうしたもんかのう。まぁでももうすぐ稜線ってとこまで来てる(はず)だし、行けるかな。
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これから先は写真撮る余裕は全然なく、殆ど写真は無し。


稜線に出ると横から風が殴りつける状態に。なんでゴーグルじゃなくてサングラスで来ちゃったんだろう。吐息で曇るどころか凍って何にも見えず。サングラス無い方がましかも…(と思ってましたこの時は)



慎重に進み岩稜帯へ。岩稜帯も程よく雪がありさほど難しくありませんでした。が、途中でピッケルをパンツに引っ掛けて穴を開けてしまった…うぅ。まぁ足に刺さらなかっただけマシか。


どうにか登頂!!おっしゃー!!山頂の写真くらいは残しておこうと一眼レフの電源を入れたらバッテリー切れ!!強風に気を付けつつ素早く予備バッテリーに交換し電源を入れ直し撮影。

が、あまりの寒さに動作不良。まともに撮影出来たのはこれだけ。こんな悪天候の中写真撮影に応じてくれた方、ありがとうございます。ちなみに山頂には私を含めて4名だけでした。
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あとは悲惨な状況。なんだこれ。
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ここからは地蔵尾根経由で下山。風は更にひどくなってきており、瞬間風速で25m/sを超える勢い。雪というより氷粒が顔を叩きつける。こんな所にいても危険なだけなのでさっさと降りるに限ります。


が、自分にとっての核心部はここからでした…


地蔵尾根から下ろうとしたら谷側から氷粒の嵐をまともに正面に受ける形に。まともに目が開けられない。まつ毛に氷が張りつき、目が塞がり始める。強風に耐えながらサングラスの霜を無理矢理はがし落とし一歩ずつ下る。


その時突如左足を滑らせ転倒、滑り落ちそうになる。埋もれている金網に足を引っ掛け、すんでの所で滑落を免れる。


ていうかこんな所でどうして滑るのよ、と思って左足を見たら




アイゼンが無い。




え?セミワンタッチなのにどうして脱落した?どこで?探しに引き返す?



マジかよ。
視界は悪く目はあまり開かない。
風は止まない。
アイゼン片方ない。
頼る人はいない。
なかなかひどい状況だ。




…さてどうしたもんかと一呼吸して思考を整理。




どこで脱落したかもわからない、あるかどうかもわからない物を探しに引き返すのはリスクでしかない。ましてや視界不良の中見つかるとは到底思えない。というわけで引き返す選択肢は消去。はずれてしまったものはどうしようもない。山頂直下でアイゼン脱落するよりはマシだ。プラス思考でいこう。




じゃあ降りるしかない。どうやって安全に降りる?




右足のアイゼンはある。右足を谷側に接地しつつピッケルで体勢確保すれば行けるはずだ。樹林帯まで降りれば滑落リスクはほぼ無くなる。そこまでは集中だ。


どうにか樹林帯まで到着。いやぁ頑張ったよ自分!!!あ~あ、アイゼン買い直しかぁー。
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※アイゼンが脱落した原因はバンドにあったと思います。もともと3シーズン用の登山靴に合わせてバンドをカットしてあったんですが、今回のブーツは厳冬期用のゲイター一体型ブーツ。装着した時点で「あ、ちょっとバンド短いかも」という実感はあったので、起こるべくして起こった事故ですね。靴自体との相性はバッチリだったと思います。ちなみに靴はスポルティバのバツーラ2.0、アイゼンはグリベルのG12ニューマチック。



片足だけアイゼンだとかえってバランスが悪いので休憩ポイントの行者小屋でアイゼンをはずす。北沢下るだけならアイゼン要らないし。天気はここからでもあまり良くないのが判ります。
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南沢ルートは周りの雪もふかふかで快適そのもの。足をうまく滑らせると富士山御殿場ルートの大砂走りみたいな感じでスイスイ進む(当然場所は選びますが)。北海道生まれミニスキー育ちにとっては雪上滑るのは雑作もないぜ!

あ、ミニスキーってこれです。
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夏よりコースタイム早いなこれ、美濃戸口まで2時間かからず行けるんじゃね?

今更になって晴れ間が見えるし。登山あるあるですな。
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13:00頃に無事美濃戸口に到着。牛丼とビールで一人祝杯をあげ、帰路につきました。あぁ、無事でよかった。
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…この後、アイゼン脱落騒動を巡って予想もしていない衝撃的な展開が!!そのあたりは日を改めて書きます。

2017/1/21-22 厳冬期赤岳(単独)(1日目)

今季初の厳冬期登山、南アルプスの赤岳に行ってきました。計画としては以下を想定。

(1日目)移動日。赤岳鉱泉に宿泊
(2日目)文三郎尾根経由で赤岳頂上へ、地蔵尾根を下り美濃戸口へ下山

1日目は東京から茅野駅まで特急、茅野駅から美濃戸口まではバス移動。15:00までには赤岳鉱泉に到着の見込み。

茅野駅から美濃戸口までのバスはこそこそこ人が並んでいます。
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美濃戸口に到着。ガイドツアー客もおりなかなかの人混み。さっさと支度をすませ山小屋に向かうことに。
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赤岳鉱泉に向かうときはいつも美濃戸山荘で昼食をとるので、今回もその戦法で。



…と思ったら、閉まってました…



HPにはそんなこと書いてなかったぞ!火器はあるけどご飯なんて用意してないし。しょうがないので行動食の羊羹とチョコレートで我慢。



羊羹パワーのおかげで14:00過ぎには赤岳鉱泉に到着。


この日は宿泊客が200人とのこと。一応一人布団一つは確保されていましたが、談話室にも布団が敷かれていました。翌週はアイスキャンデーフェスティバルなので300人近くになるとのこと。マジすか。
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私は大部屋でした。幸運にもストーブの真横をゲット。ささやかな幸せ。
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夕食はステーキ!!
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やっぱり赤岳鉱泉はこれですよ。きのこ汁も豚バラや大根等具材が沢山で美味しかったです。ちなみに夕食は3回転。
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周りでは酒盛りしてましたが、ぼっちなので夕食後は特に誰とも団欒せずさっさと寝ることに。消灯前に外にでたら星が見えていたので明日の天気にちょっと期待しつつ就寝。

食べのみある記 目黒 鳥しき

1か月ほど前の話ですが。

目黒駅から徒歩2分程度の超有名焼き鳥店、鳥しきに行ってきました。
この店は予約が超困難な店としても有名。毎月初の14時以降に2か月先の月の予約が受付開始になるんですが、まぁ繋がりませんw

この度も電話をかけることウン百回、やっとの思いで予約完了。今まで何度か予約したことあるけど電話の回数百回超えは当たり前…

店の外観です。細い路地の奥にあるので初見では少し迷うかもしれないです。
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客層はほぼ2名利用。ざっと見た感じは3割程度が常連客。常連の方々は毎回電話しまくっているんだろうか…

メニューはおまかせのみ。最初に苦手な食材が無いかを聞かれます。あとは流れに委ねるまま、お腹がいっぱいになってきた頃合いで対象に声をかけるシステムです。


さび。ミディアムレアというか、絶妙な火加減です。
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かしわ。
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砂肝。
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うずらの卵。
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銀杏。
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くびの皮。皮好きにはたまらない一品。
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レバー。これも火加減が絶妙。
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つくね
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オクラ。
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厚揚げもありましたが撮り忘れ。


いかだ。
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ちょうちん。口の中で濃厚な黄身が広がります。ここのちょうちんは大好物です。
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〆には親子丼。これまた濃厚です。ご飯ものは親子丼の他には鶏茶漬け、焼きおにぎり、そぼろ丼、卵かけごはん。
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弁当をお土産に注文しました。色々な種類の具材が詰まっており、冷めても美味しいです。お弁当だけをテイクアウトで注文している人もいます。
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予約がなかなか取れない店ではありますが、平日21:00過ぎに運良く空いていたりする場合もあったりします。
焼き鳥好きであれば、もし機会があれば行ってみるべき店だと思います!

MERU/メルー ジャパンプレミアム試写会(ネタバレ無)

2016年12月8日に、映画「MERU/メルー」のジャパンプレミアム試写会に行ってきました。内容の詳細は伏せますが、試写会の模様をお伝えできればと。


映画の紹介文を公式サイトから以下抜粋。


ヒマラヤ山脈メルー中央峰にそびえる岩壁“シャークスフィン”。
この難攻不落の直登ダイレクトルートに挑んで敗れた3人の一流クライマーたちが、
過去や葛藤を乗り越え、再び過酷な大自然に立ち向かっていく姿を描いた、
壮大なスケールの山岳ヒューマン・ドキュメンタリー。



試写会の場所は新宿ピカデリー。沢山の人が来場していました。
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本編上映の前には、クライマーでもある監督のJimmy Chinのインタビュー。画像が小さくてよくわからんですが、ナイスガイ。
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メルーサミッターである馬目弘仁氏との2ショット。
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イベントの最後には両者と交流のある花谷泰広氏、平山ユージ氏も登壇。豪華メンバーですな。
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会場の外には、馬目氏が実際にメルーに登頂した時の装備がディスプレイされていました。グリベルサラマンダーのイエローはいつ見てもカッコいい!!関係ないけど、グリベルサラマンダーの新型(2.0)は正直カッコ悪いと個人的には思います。
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ネタバレになるので詳細は書きませんが、クライミングシーンと綺麗な景色が延々続く風景映像的な山岳ドキュメンタリーではなく、それぞれのクライマーに起こる濃密なエピソードが絡み合い山への情熱がより引き立つ作品になっています。


観賞後は無性に山に登りたくなるような熱い作品でした。年明けたら赤岳にでも行こうかな。



MERU/メルー、2016年12月31日ロードショー!

アルプスエキスプレス搭乗記

GW中に立山に行った帰りに偶然乗った電車があまりにも素敵だったので今更ながら紹介。

その電車とは、富山地方鉄道のアルプスエキスプレス。3両編成の車輛で内装は木をふんだんに使用した温かみのある雰囲気。2号車は変則的な座席レイアウトで、特急運行の場合は指定席となります。



ケーブルカーを降りてそのまま飛び乗った電車がたまたまこれでした。しかも特急ではなく各駅停車だったので、特急料金も指定席料金もかからず通常料金で乗車可能!


なんと言ってもおススメは2号車。窓側を向いたカウンター席やカップルシート、ベンチシートといったバリエーションの座席。
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富山と言えば薬売り。いろんな薬がディスプレイされています。
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車輛間はいい感じののれんが。
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車内販売のカウンターもあります。地ビール、地酒もある!
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本来は指定席ですが各駅停車なので、空いていればどこでもOK!ベンチシートでゆったり。
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流れる景色をのんびり眺めながらのビール。あぁ、至福の時。
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富山地方鉄道のロゴ。良いデザインですね。
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そんなこんなであっという間の一時間。もう一往復位乗っていたいw
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次回の剱岳立山登山の帰りにはこれに合わせて帰りたいなぁ。

サンタクロースエクスプレス乗車記

以前フィンランドに旅行で乗った寝台列車、サンタクロースエクスプレス。過去のブログでも触れているんですが、懐かしくなったので列車の紹介用として再編集。気になるけどどんな感じなんだろう?という方への参考になれば。


サンタクロースエクスプレスとは、ヘルシンキ~ロヴァニエミ(ケミヤルヴィ)間を結ぶ夜行列車の名称で移動時間は11~12時間(便によって多少違いあり)。自分が利用したのはロヴァニエミからヘルシンキまでの274便。

旅行者の大多数が利用するであろう寝台車輛は2階建てで、1階はトイレ・シャワー共用で2階は各部屋にトイレ・シャワーあり。値段もその分高め。とは言っても差額は5EUR程度だった気が。


ロヴァニエミ駅には余裕をもって2時間以上前に到着。駅自体はそれほど大きくはないです。ちなみに市街地からは徒歩で30分程度。
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待合室の隣にはレストランがあります。腹も減ったので軽食を取りつつ時間つぶし。ちなみにこのピザのトッピングはケバブです。フィンランドとかスウェーデンにはケバブ屋が割と多く、ケバブピザってのもあったりします。
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待合室からは改札手続きも特になくそのままプラットホームに出られます。日本とは違ってフリーダム。
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列車がやってきました。サンタクロースエクスプレスという名はついているもののサンタ感は特になし。
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指定の客室、25号車の213-214に向かうとカードキーが刺さった状態で客室は開いていたのでそのまま室内へ。ちなみに、25号車とかになっていますが実際に25両以上で編成されているわけではないです。通路は大きいスーツケースを持つと少々狭さを感じるレベル。
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客室内は正直広くは無いですが思った以上の清潔感。デザインもポップ。混んでいる山小屋に比べると天国ですなー
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トイレと洗面台。
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洗面台を手前に引っ張ると奥からシャワースペースが現れます。温かいお湯もちゃんと出ました。予想外に悪くないですこれ。
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ベッドには室内灯と時計、アラーム、ラジオにコンセント。スマホの充電も可能。飲料水も置いてありました。Wi-Fiも使えます。
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他の方のブログ等でも書かれていますが列車は音もなく発車します。発車時のメロディとかは一切無いので、とっとと列車に乗り込むが吉。
発車後しばらくすると乗務員がやってくるので、このタイミングで乗車チケットを提示すればOK。乗務員が27号車にバーがあるからねー、と教えてくれたので27号車に移動。

移動途中で見かけたドア。無駄にWi-Fiアピール。なぜかピンク色。なんだこれ。
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27号車は既に満員。食堂車というよりはカフェっぽい。ていうかフツーにセンスが良いでしょこれ。
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折角なので酒でも飲もうかなと思ったらすごい行列…とりあえず列に並んでみるものの10分経っても全然列が進まない。店員のおばちゃんが一人で頑張っているものの明らかに回ってない(笑)
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しびれを切らしたロシア人風の女性が、たまたま通りがかった車掌を捕まえる。

「できれば売店にヘルプを回してもらえない?さっきからずっと並んでいるのよ」
「え?どこからヘルプ回すの?」
「いやいやどこからって…誰かいるでしょ」
「今の時間は彼女ひとりのシフトだから誰もいないよ」
「…」

怒ってもしょうがないのでみんな諦めモード。一杯の酒を注文するのに20分は並んだな。
発車直後は客が集中するのでバーを利用したい方は要注意です。


ベッドの寝心地は悪くないです。シーツも綺麗。電車の揺れも少ないので、何度か目を覚ましたものの快適に眠ることができました。

朝食がてら再び27号車へ。夜とはうって変わり客は殆どいません。
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コーヒーとドーナツを注文。食器はイッタラ。おサレー。
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夜はごちゃごちゃしていて気付かなかった27号車の出入り口。熊出没注意。こんな所にも遊び心があっていいです。
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途中何か所か駅に停車しますが、アナウンスも何もないので知らないうちに止まり知らないうちに発車します。
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無事ヘルシンキに到着。延べ11時間程度の旅でしたが、しっかり睡眠もとれたので疲労もないです。日本では寝台列車もほとんど無くなってしまったので、旅行の日程に余裕がある方にはおススメです!!
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【シャレにならない痛さ】頭痛歴20年の男が群発頭痛って診断されました。

タイトルのまんまです。正確には群発頭痛の疑い濃厚、なんですが。正直凹みますねこれ。
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かれこれ20年程頭痛に悩まされている私です。複数の病院での診断結果としては「片頭痛」。こいつのせいで週末の予定が台無しになる事もしばしばでしたが、薬飲んで寝ればまぁどうにかなるレベル。

がしかし、今回は勝手が違いました…

  • 群発頭痛とは何ぞや
  • 診断までの経緯
  • 振り返ってみると
  • 対処法


 

群発頭痛とは何ぞや

とあるサイトの情報を抜粋すると、以下が主な症状だそうな。

・1~2か月の間に集中してほぼ毎日起こる
・痛みは15分から3時間続く
・必ず頭の片側が痛む
・目の奥がえぐられるような激痛
・目の充血や涙、鼻水などを伴うことがある
・痛くてじっとしていられない。動くと痛みが紛れる

※個人差はあると思います。痛くて暴れる人もいれば、ただひたすら耐えている人もいるでしょうし。


片頭痛との違いは、痛みの質。片頭痛は脈動性の痛みで、脈拍が上がると痛みも強くなる感じ。群発頭痛は脈とか関係なしに痛い。
痛みのレベルとしては、片頭痛群発頭痛両方を経験した立場の個人的な感覚だと


片頭痛「あぁ痛い…頭痛い気持ち悪い頭痛い気持ち悪い(以下ループ)」

群発頭痛「ぐああああぁぁぁ!!!!痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!もういやだ誰でもいいから俺を楽にしてくんがぁぁぁあああ!!!!」


くらい。(あくまで個人的評価です)


診断までの経緯

・とある土曜日の夕方に頭の左半分が痛みだす
・薬を切らしていたが痛くて動きたくないので頭を冷やして寝るが、こめかみの奥に激痛が走り涙が止まらなくなる。
・救急外来を嫁が探し救急外来へ。点滴で痛み止めを投入、痛みが落ち着いた時点で帰宅
・日曜日の夕方に再び痛み出し処方されたロキソニンを飲んでそのまま寝るも、早朝に痛みで起きてしまう
・再びロキソニンを飲んだものの痛みは引かず。無理矢理仕事にいくが午前中でリタイア。悶絶しそうになりながら都内の頭痛外来へ
イミグランを皮下注射、10分程で痛みはそこそこ治まる。その後MRIとレントゲンの検査。専門医の診断の結果、群発頭痛の線が濃厚との診断。レルパックスイミグラン点鼻薬、予防薬のベラパミルを処方される
・診断から3週間目。薬の成果中程度の頭痛は頻繁にあるもののヤバいやつはそうでもなし。そろそろ終息か? ←今ここ


医師の診断を要約すると、下記の点から群発頭痛の可能性が高いのではとのこと。
・救急外来に搬送されるほどの痛みの強さ
・鎮痛剤が効かない程のひどい痛みが3日間出ている
・痛みが下顎や頭部全体にも出ている
・鼻閉塞、涙目、充血、発汗が見られる


年間を通じて不定期に左頭部の痛みが出るのは片頭痛では?と質問をぶつけた所、「それはそれ、これはこれ」。片頭痛群発頭痛の両方の症状を訴える人もいるんだとか。あぁそうなんですか。だとしたら全然嬉しくない。一つだけにしてほしい。いや、一つもいらないや。

振り返ってみると


思い返してみると今までの頭痛の中でも、目の奥がえぐれる位の痛みは数年に一度あったような…日付までは正確に覚えていないものの、秋口が多かった気もする。もしかしてそれが群発頭痛だったのか?今となってはわからんけど。実際群発頭痛と診断されるまでに数年要している人もいるようで。

関係ないけど、イミグラン皮下注射の際に看護師から「この注射は痛いですよ」と言われたが、正直頭の痛みの方が強かったので大したことは無かった。注射の後に「痛くありませんでしたか?」と聞かれたので「これくらいなら平気です」と答えたら「強いですね」と言われた。もしかして痛みに鈍感なんだろうか。だとしても群発頭痛は無茶苦茶痛い。

対処法


予防薬としてカルシウム拮抗剤のベラパミルを処方されました。不整脈治療用の薬ですが、群発頭痛の発作を抑えるための予防薬としても使われます。
発症時の対処薬としてはトリプタン系の薬剤が使われます。自分はレルパックスイミグラン点鼻薬を処方してもらいました。

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レルパックスは痛くなり始めたタイミング、タイミングを逃してからは点鼻薬という使い分けをしています。特に点鼻薬は薬価がそれなりではあるものの、痛いと思ったら躊躇せず使う!点鼻薬は今のところなかなかの効き目。喉に流れてくる薬液は超苦いけど。


あれですね、頭痛は下手に我慢せず専門の頭痛外来に見てもらった方が良いですね。セルフチェックでもしかして群発頭痛なのかも?と思った方は尚更。脳神経外科とかだと、CTやMRIで脳に異常がない時点で片頭痛で片付けちゃう場合もあるし(個人的な過去の診断経験に基づく独断です、全ての医師がそうではないでしょう)、群発頭痛を知らない医師もいるので専門の頭痛外来をおススメします。


(後日追記)
結局イミグラン皮下注射も処方してもらいました。自分で太ももとか腕に打つやつです。痛いけど頭痛よりマシ。