hk miscellaneous notes

登山と旅行と日本酒と、あと色々雑記帳

フィンランド旅行 Day6-2

帰りの飛行機も行きと同じくビジネスクラス。座席に向かうとシートにはこんなものが!(写真は家に帰ってから撮ったもの)

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行きの機内でプレオーダーで注文していた商品です。フィンエアーは通常の機内販売の他に、行きの機内で注文すると帰りの機内で商品を受け取れるプレオーダーというシステムがあり、プレオーダーでマリメッコフィンエアーのコラボ商品を注文していました。

着席してしばらくすると行きと同様にシャンパンのサービスが。ああ、ゆっくりできる。と思ったら自分の座席と通路を挟んで隣にいるフィンランド人とおぼしき外国人がやたらうるさい。身長は約185cm、銀髪のツーブロックにあごひげとピアス、皮のブーツといういでたち。シャンパンガブガブ飲みながら反対側の隣の人と大声で喋っている。会話の内容も丸聞こえ。君は出張かい?僕も出張なんだよ!って、初対面だったのね。そしてとてもビジネスな格好には見えないが…自分の会社の関係者だったら嫌だなw

ちなみに位置関係は以下のような感じです。

 

★☆ △▲

 

★:出張で日本に向かう外国人Aさん

☆:うるさい隣人X

△:自分

▲:嫁

 

理由は不明だが離陸が20分程遅延。その間も隣人Xはずーっと喋ってる。というか酔っ払って絡んでいるという表現が正しい。Aさんもうんざりしている様子がありありと伝わってくる… 離陸寸前にはトイレに行きたい!とか騒ぎ出すし、こいつ大丈夫かなぁ。

 

不安な隣人Xをよそに、食事が運ばれてきました。まずはアミューズ

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前菜はスープをチョイス。ザリガニのスープです。味はロブスターに似ているかな。

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その間、隣人Xは5分に1回の割合で座席上の荷物入れからボストンバッグを出して中身をゴソゴソしてはまた戻すという所作を繰り返しています。あまりにもゴソゴソするので何してるんだろうとか思ったら、大量の錠剤を取り出しては服用していました。そして彼が前菜のサラダについていたバルサミコドレッシングの容器に錠剤を入れて一気飲みしたのを目にした時、ある疑念は確信に変わりました。

 

 

「こいつ、…危険だッ!!!」

 

 

ここからは警戒モードMAXです。少しの間も彼の挙動から目を離してはいけません。嫁はまだ事態を把握していません。Aさんは関わりたくないとばかりに完全に無視を決め込み、ヘッドフォンをつけて映画を見ています。

 

隣人Xはこの間もボストンバッグを出しては戻すトレーニングを数セット行った後、やおらにトレンチコートを取り出しそれを羽織り、リクライニングシートにもたれかかり目を瞑りました。このころにはAさんと自分以外にもよからぬ事態が起こっていることに気づき始めています。CAも既に警戒しています。嫁はまだ気づかず食事とワインを楽しんでいます。

 

隣人Xが目を覚まし、 おもむろに席を立ちふらふらと前に歩いていきます。トイレかな…と思いましたがトイレを通り過ぎました。え?どこ行くの?という自分を含む数人の視線をよそに隣人Xが向かった先は…

 

 

 

搭乗口のドアの前でした。

 

 

今何しようとしたの?いくらなんでもやばいでしょ。CAも慌てて駆け寄ります。Aさんと私の目が合いました。会話はなくともお互いの言いたいことは伝わります。機内で一番のベテランと思われるCAが周りの人に聞き込みを開始しています。食事を楽しんでいた嫁も事態を把握し、私に危害が無いかを心配しています。それから数分の後、隣人Xに対するCAの説教が始まりました。英語じゃなかったので内容は判りません。

そんなやり取りとは関係がないかのようにメイン料理が運ばれてきます。トナカイのフィレ肉ローストです。少しレバーに似た食感で、イノシシほど野性味あふれる味ではないものの若干ながらクセがある味わいです。

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そんな中、隣人Xのボストンバッグトレーニングが再び開始されました。が、取り出した荷物を支えきれずに勢い余って荷物が私の頭上に!周りの乗客もびっくりしています。咄嗟に左手でバッグを押さえ難を逃れましたが大惨事になるところでした。

隣人Xを徹底マークしていたベテランCAがすぐやってきて、彼のボストンバッグは取り上げられました。そして再び説教…

 

彼、やばくないですか?とCAに話したところ、離陸前からすでに酔っ払っていてその時点で注意はしていたようです。更に大量の薬を服用して酩酊状態になったためアルコールの提供も止めているのと、彼の行動は機長にも連絡が入っているので、なにか直接危害を加える行為があったらすぐに言って欲しいとの事でしたが…そんな状態にはなりたくないです。

 

というか、これ以上状況が悪化した場合どうなるんだろう?拘束する部屋とかあるの?緊急着陸するの?そんなことには決してなって欲しくはないが、どうなるのか興味もある…とか不謹慎なことを考えている自分の気持ちとは関係なくデザートタイム。チーズもらいました。

 

不謹慎な妄想とは裏腹に隣人Xは深い眠りに落ちました。しばらく起きる気配もなさそうなので警戒モードを解除。無駄に疲れたので自分も寝ることにしました。

 

その後の隣人Xは今までの蛮行が嘘のように大人しくなっており、無事に成田に到着。最後までネタに困らないヘルシンキ旅行は幕を閉じました。