サンタクロースエクスプレス乗車記
以前フィンランドに旅行で乗った寝台列車、サンタクロースエクスプレス。過去のブログでも触れているんですが、懐かしくなったので列車の紹介用として再編集。気になるけどどんな感じなんだろう?という方への参考になれば。
サンタクロースエクスプレスとは、ヘルシンキ~ロヴァニエミ(ケミヤルヴィ)間を結ぶ夜行列車の名称で移動時間は11~12時間(便によって多少違いあり)。自分が利用したのはロヴァニエミからヘルシンキまでの274便。
旅行者の大多数が利用するであろう寝台車輛は2階建てで、1階はトイレ・シャワー共用で2階は各部屋にトイレ・シャワーあり。値段もその分高め。とは言っても差額は5EUR程度だった気が。
ロヴァニエミ駅には余裕をもって2時間以上前に到着。駅自体はそれほど大きくはないです。ちなみに市街地からは徒歩で30分程度。
待合室の隣にはレストランがあります。腹も減ったので軽食を取りつつ時間つぶし。ちなみにこのピザのトッピングはケバブです。フィンランドとかスウェーデンにはケバブ屋が割と多く、ケバブピザってのもあったりします。
待合室からは改札手続きも特になくそのままプラットホームに出られます。日本とは違ってフリーダム。
列車がやってきました。サンタクロースエクスプレスという名はついているもののサンタ感は特になし。
指定の客室、25号車の213-214に向かうとカードキーが刺さった状態で客室は開いていたのでそのまま室内へ。ちなみに、25号車とかになっていますが実際に25両以上で編成されているわけではないです。通路は大きいスーツケースを持つと少々狭さを感じるレベル。
客室内は正直広くは無いですが思った以上の清潔感。デザインもポップ。混んでいる山小屋に比べると天国ですなー
トイレと洗面台。
洗面台を手前に引っ張ると奥からシャワースペースが現れます。温かいお湯もちゃんと出ました。予想外に悪くないですこれ。
ベッドには室内灯と時計、アラーム、ラジオにコンセント。スマホの充電も可能。飲料水も置いてありました。Wi-Fiも使えます。
他の方のブログ等でも書かれていますが列車は音もなく発車します。発車時のメロディとかは一切無いので、とっとと列車に乗り込むが吉。
発車後しばらくすると乗務員がやってくるので、このタイミングで乗車チケットを提示すればOK。乗務員が27号車にバーがあるからねー、と教えてくれたので27号車に移動。
移動途中で見かけたドア。無駄にWi-Fiアピール。なぜかピンク色。なんだこれ。
27号車は既に満員。食堂車というよりはカフェっぽい。ていうかフツーにセンスが良いでしょこれ。
折角なので酒でも飲もうかなと思ったらすごい行列…とりあえず列に並んでみるものの10分経っても全然列が進まない。店員のおばちゃんが一人で頑張っているものの明らかに回ってない(笑)
しびれを切らしたロシア人風の女性が、たまたま通りがかった車掌を捕まえる。
「できれば売店にヘルプを回してもらえない?さっきからずっと並んでいるのよ」
「え?どこからヘルプ回すの?」
「いやいやどこからって…誰かいるでしょ」
「今の時間は彼女ひとりのシフトだから誰もいないよ」
「…」
怒ってもしょうがないのでみんな諦めモード。一杯の酒を注文するのに20分は並んだな。
発車直後は客が集中するのでバーを利用したい方は要注意です。
ベッドの寝心地は悪くないです。シーツも綺麗。電車の揺れも少ないので、何度か目を覚ましたものの快適に眠ることができました。
朝食がてら再び27号車へ。夜とはうって変わり客は殆どいません。
コーヒーとドーナツを注文。食器はイッタラ。おサレー。
夜はごちゃごちゃしていて気付かなかった27号車の出入り口。熊出没注意。こんな所にも遊び心があっていいです。
途中何か所か駅に停車しますが、アナウンスも何もないので知らないうちに止まり知らないうちに発車します。
無事ヘルシンキに到着。延べ11時間程度の旅でしたが、しっかり睡眠もとれたので疲労もないです。日本では寝台列車もほとんど無くなってしまったので、旅行の日程に余裕がある方にはおススメです!!