hk miscellaneous notes

登山と旅行と日本酒と、あと色々雑記帳

【ネパール】アイランドピーク登頂(往路④/復路①:アイランドピーク~チュクン)

Day 9 Islandpeak Summit

AM0:00起床。夜食として出されたインスタントヌードルを胃に詰め込み、パンとスナック、ジュースが入った弁当箱をザックに入れて0:30に出発。


写真ではイマイチ分かりづらいが外は満天の星空、この天気が続けは快晴が期待できそう。
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…ここから頂上までは写真を撮る余裕がほぼなく、ご容赦を…



出発したB.Cから頂上まではざっくりこんなルート。(標高はおおよその参考値)


5,200m~5,400m:通常の登山ルート、ガレ場も特になし


5,400m~5,600m:ガレ場、ルンゼあり。5,600m付近にはハイキャンプ


5,600m~5,800m:岩尾根伝いに標高を上げていく。5,800m付近に雪面の広場があり、ここでアイゼン・ハーネス装着の上ガイドとアンザイレン


5,800m~5,900m強:雪庇を避けながら山頂の稜線直下まで移動。途中大きなクレバスをハシゴで通過、慎重を要する。ハシゴ通過はこんなイメージ。
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ここだけガイドが撮ってくれた写真が一枚だけ。稜線直下までの移動はこんな感じ。
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5,900m強~頂上:斜度50度、200mの壁を一気に登る。FIXロープが張られておりユマールを使うので難易度的には高くない。その後稜線伝いに100m上がれば頂上



雪山登山経験があれば基本問題ないんだが、酸素濃度が下界の半分なので最後のロープセクションが精神的にきつい…





あと100m…






あと50m…






あと10m…










8:10、念願のアイランドピーク頂上を踏む。
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青と白の世界。今まで見た中で最高の景色!!アマダブラムがあんなところに!!
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6,200m近くにいるのに、更に上にそびえ立つローツェ。スケールが違いすぎる!!
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頂上はそれほど広くなく、他のパーティーに場所を譲ってもらいつつ登頂記念撮影。
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自分をここまで引っ張ってくれたクライミングガイド、Dhankmar Tamang。彼がいなければここまでこれなかった。
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そして山頂での写真が無いとネパール政府(正確にはNepal Mountaineering Association)から登頂証明書が発行されないので必ず写真を残すようにしましょう。



15分ほど滞在の後下山を開始。稜線を下り、200mの壁の上に到達。登山パーティーと下山パーティーでFIXロープの奪い合いが発生しており渋滞気味、下からパーティーが登ってくるのを待つことに。





…眠い。





…ものすごく眠い。体が動かない。シャリバテ?行動食として持ってきたどら焼きとブドウ糖を口に放り込みテルモスに入っているお湯を飲む。ハンガーノックならこれでイケるはず。




…が、やっぱり眠い。何かがおかしい。懸垂下降中のピッチ間でもビレイがもたつく。





200mの壁を何とか降りきって歩こうとするも、まっすぐ歩けない。





もしや高山病?と思うも眠いし視界もぼやけるし…気づいたら雪面に転がっていた。寝るな!!とガイドに叩き起こされた。
その時たまたま付近にいたガイドの知り合いが心配してくれて温かいオレンジジュースとビスケットをくれた。その気持ちも嬉しく少しだけ元気になった気がしたので、自分が背負ってたザックをガイドに預け(ガイドのザックは500RSでガイドの知り合いに運んでもらい、後で自分が500RSを支払った)
空身でフラフラになりながらも高度を下げていく。5,600mくらいまで降りてきた時点で、頭痛+吐き気の「普通の高山病」になった。




何とか自分の足でB.Cまで到着したのは14時。B.Cではスープをテントに運んでもらい、少しだけ飲んで1時間ほど寝た。
頭痛はするものの普通に歩ける程度には回復したので、今日中にチュクンまで移動することに。何だかんだで今日は15時間くらい歩くことになるぞ。





幸運にも(?)これが初めての高山病。しかも症状が「強い眠気」「判断力の極端な低下」「まっすぐ歩けない」…発症したのが下りで良かったなこれ。もしHACEとかだったら洒落にならない。ガイド曰く、ちょっとひどいAltitude Sicknessだったと。あのまま動けなくなっていたら担いで降りることも考えたと言われた。5,000mまではバッチリ順応していたんだけどなぁ。道中の水分摂取が足りなかったか。



3時間弱かけてチュクンのロッジに到着したのは夕方頃。夕食を食べる元気もなく、そのままベッドにバタンキュー。